[著者:又吉直樹/KADOKAWA]
素朴で素直で照れ臭さをにじませながらの飾らない語り口調、と私が勝手に思い込んでいる著者の『声』をイメージしながら読んでいると、何となく重荷だった肩の力がスッと抜けて来る。
「変な事やってるなあ」って他者目線で思う事も結構あって、多分それは自分の経験には無い“羨ましさ”みたいなものから湧いて来るものなんですが、そこに良い意味で脱力させられると言うか。
「ちょっと俺も自分語りでもやってみっか」って気分になって、そこからちょっと経ったらそんな気もなくなって、結局他者の経験談でニヤリとクスっとしてばかりです。