アレコレ読みたい雑記

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東京貧困女子。 彼女たちはなぜ躓いたのか

[著者:中村淳彦/東洋経済新報社]

 貧困に苦しむ女性達との悲痛な会話と、国の制度や行政や介護業界の在り方に憤りを示す著者自身の声。

 これらの要素が中心に混ざり合って、意図的にかどうかは分かりませんが、どうしても感情的に貧困女性達の現状に肩入れしたくなるよう、誘導させられていたような気もしました。

 感覚としては、貧困女性達が『被害者』」で、対応した国の制度や行政機関などが『諸悪の根源』みたいに感じてしまう印象が強かったです。

 本書の性質上、一方(貧困女性達)の視点に偏り過ぎな所は理解した上で、じゃあ逆に貧困層の『声』を受けたであろう国や行政の立場の側の言い分はどうなのか? と言う所も聞いてみたかった気がしました。