アレコレ読みたい雑記

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死の壁

[著者:養老孟司/新潮社]

 前の『バカの壁』のように、著者が『死』について頭に浮かべて思った事を聞き手役がメモしてそのまま書き連ねたような内容なのは相変わらずで。

 もしかしたら、読み手に対して「結局、死の壁って何なんですか?」と疑問の声を引き出すのを意識されているのかも知れない。

 そして「そんなものは貴方自身で答えをお考えなさい」と返されるところまでを意図して書かれていたのかなあ、と思わされるものでした。

 本書で死の臭いを理解して感じる事は出来ても、結局誰に聞いても答えは出なくて、自分で納得の行く『死の意味』を見つけるしかない……と言う事なのか。