[著者:桜井のりお/秋田書店]
京太郎の視点で読んでいて、どんどん『妙な居心地の悪さ』が増して行ってしまうのは、一人の女(山田)に平常心を搔き乱されまくっているからなのでしょうかね。
京太郎で言う所の『平常心』とは、『心にサイコなヤバさを飼っている状態』なんですが、山田の存在に影響され翻弄されてグラグラに揺らいでいる様子に「たまんねえなあ」ってなってました。
恋心を自覚した時点で、京太郎の動向に対してニヤニヤ度がアップするのは確実でしょう。一方で、ちょっと山田の行動や感情が読めなさ過ぎて、京太郎に対してどうなんだろうなあって所はあります。その辺りの気持ちの動きも気になる所です。