アレコレ読みたい雑記

ジャンルを問わず書籍読んで感想書くブログ

夢の叶え方を知っていますか?

[著者:森博嗣/朝日新聞出版]

 『夢』の考え方と言うか解釈からして、著者と多くの凡人とでは圧倒的な違いやズレがあるんだよなあ、と痛感させられる内容でした。

 私も含めて大体の人が「これが私の夢だ」と思い込んでる夢って、著者から見れば『夢でも何でもない』ってものが大多数だと思います。夢の捉え方が根底から覆されるような、それだけ著者の提唱する夢の深味がもの凄かったです。

 まあ相変わらず『僕はこう思うけど、あなたはあなたの思う通りにすればいい』な対応は、さすがと言うかブレないなって感じでしたけどね。どうにも漠然としていた夢の解釈が、本書に触れ新たに得られたのかなと。

脳と身体を最適化せよ! 「明晰な頭脳」「疲れない肉体」「不老長寿」を実現する科学的健康法

[著者:モリー・マルーフ/ダイヤモンド社]

 分厚い文章量で『人体と健康』について網羅的に書かれていましたが、個人的にこの手の内容はどんなものでもどこまで行っても「とは言えぶっちゃけ“人それぞれ”だよね」であって、どうしても捉え方が慎重になってしまう。

 そもそも本書は主に米国人の実例を対象に書かれているようだったし、たとえそれを除いて眺めてみたとしても、脳や内臓器官や食事方法に関しては同じ国籍や人種であっても必ず『個人差』があるものだから、やはり全部を鵜呑みには出来ない。

 もっとも、その事は著者自身からしっかり指摘してくれているので、断定的な物言いをされるよりはずっと良心的な対応かなと思いました。

 逆にあまり『個人差』に縛られないものとして、『ストレス』『メンタル』『女性ホルモン』『セックスと妊娠』の項目などは、割と共通して受け入れられるものだったのかなと。

お前は私じゃないし、私はお前じゃない 悩みが0になる人間関係術

[著者:カマたく/大和書房]

 まえがきの『お前の事はお前が決めな!』的な著者の言葉で、もう既に明確な答えは出ていたよなと。

 著者自身は『何か伝えようと思っているわけでもないし、別にどうでもいい』と言われているように、対応は一貫して『私はこうだけど、あんたはあんたの好きにやればいい』で『いちいち私に聞くんじゃない』と言った具合です。

 読んでいる側が受け取れるのは『自分の事は全て自分で決める』『自分は自分、他人は他人』『他人は変えられないから、自分のことだけ考える』など。

 ただし、どんな場合でも『最低限の礼儀を相手に示す』事は忘れずに。それをおろそかにすると、迷惑な『ハエ』か『ゴミ』になってしまうから、と。

ぱるるのおひとりさま論

[著者:島崎遥香/大和書房]

 誰かと関わって行動するのが苦手だったり重荷だったりする人に向けて、「ひとり行動もなかなかいいもんだよ~」と著者ならではの『おひとりさま論』を展開してゆく。

 個人的には、単独行動大好きで人間関係問題クソ面倒な感じなので、おひとりさま行動の良さや快適さはもちろん、他者との接し方や与えられるストレスや気疲れの部分とかも共感を覚える事が多かったかも。

 色々と自分の気持ちや思いを述べ尽くした後で、最後に『人生ってやっぱめんどくせぇ』って残す辺りに何となく一番の本音が垣間見えたりして、思わずクスッとなってしまいました。

知足たる人生 執着を手放して、賢くシンプルに生きる 幸せな生き方

[著者:谷崎玄明]

 『知足』とは『足るを知る』の事で、「聞いた事ある」と想像していたのは『今あるもので充分に満たす心構え』みたいなものだと思ってました。

 ただ、本書で著者が述べていたのは、その辺りの事はほんの基礎の基礎で、そこを起点にしての『知足』の深掘りがもの凄く徹底的で興味深かったですね。

老いた今だから

[著者:丹羽宇一郎/講談社]

 『高齢者の方の知見からこんな学びを得たい』と私が思っていた事、そのほぼすべてが本書の中で描かれていました。

 「私の知見から人生を語って行きますが、あなたはあなたに合った生き方があるのだから、興味を持った所だけご自身で深掘りしてくれればいい」と、この著者まえがきの言葉で既にググっと心を掴まされてましたよね。

 老いたらどうなるかなんて分かんないんから、多分今を充実させて生き続け、その積み重ねの先で初めて老いと向き合えばいいのかも知れません。

 どこを取っても『自分自身で考え自分らしく生きる』を貫く生き方を語り続ける、そんな著者の背中が本当に格好良く映りました。

「長生きする人」の習慣、ぜんぶ集めました。

[監修:工藤孝文/編集:ホームライフ取材班/青春出版社]

 なんか、どれもこれもあちこち他所から話を寄せ集めてもっともらしい事を言っている、な印象。これらすべて、あくまで『傾向』の話であって『絶対』ではない、と言う事は心に留めておいた方が良いと思う。

 ぜんぶやって長生きする人もいれば、逆に早死にする人がいるかも知れないし、平均年齢程度まで生きる人もいるだろうし。結局、どれも『人による』で『どうなるかなんてやってみたその人にしか分からない』が、身も蓋もな言い方だけど妥当なのでしょう。

 本当は、『高齢者自身の経験や実体験』に基づいた『生の声や意見』に触れられるかと思っていたんですけどね。まあよく確認しない自分がいけなかったんですけど、これなら高齢者自身が書かれたエッセイを読んだ方が余程身になりそうです。

「捨てる」と、お金も時間も貯まる 家事に絶望する私を救うミニマルな暮らし

[著者:森秋子/KADOKAWA]

 ミニマリストな『生活術』『節約術』も盛り込まれてはいますが、『ミニマリスト気質な私はこんな生活をしてます』的なエッセイ色の方が前面にでてるかなって感じです。

 なので、読み手次第で参考程度に取り入れられるものは取り入れてみて、あとは「こんな生活をしてるのかあ」って眺めながら楽しく読んでみるのがいいのかなと。

 個人的には著者寄りなミニマリズム思考な方なので、結構「うんうんわかる」と共感を覚える所が多かったかも。

人生を変える孤独力 幸せな生き方

[著者:谷崎玄明]

 『独りの状態であっても動じない、苦にならない心の在り方』と思い込みがちなんですが、本書で言われているのはそれとはまた違った捉え方で。

 『独りでも大勢の中でも、外的要因に流されない“自分軸”をしっかり持っている』のが『孤独力』と言う事である、と個人的には解釈して受け入れました。

 自分の捉え方はそんなに的外れではないと思ってるんですけど……ただ、大きな共通項はあっても、細かな所でその人の捉え方次第な所もありそうです。

老後に楽しみをとっておくバカ

[著者:和田秀樹/青春出版社]

 定年後に思いを馳せて、『時間に余裕が出来たらあれしようこれしよう』と考えているんじゃ遅すぎる! と、50代からの『準備』の重要性について和田先生のアドバイスと檄が飛ぶ。

 結局、実際に定年くらいの年齢なってみないと何とも言えないのが実情なんですが、年を取るごとに何をするにも意欲や活力が失われて行くのは大いにあり得るみたいです。

 タイトルの『バカ』とは、他の和田先生の書籍でも書かれてましたが、『前頭葉バカ』の事を多分に示しているのではないかなと。身体の衰えよりも脳の衰えを意識せよ、特に前頭葉の衰えを意識して遅らせよ、と。

 凝り固まった『常識』を疑い、年を取る程に常に新しい試みや挑戦を意識して、前頭葉の活性化を促す生き方が大切、との事。和田先生の言われているようにするなら、これも『本当かな?』『実は違うかも?』と気にしてみるのが良いのでしょうかね。