アレコレ読みたい雑記

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ストレス脳

[著者:アンデシュ・ハンセン/新潮社]

 『うつ』『パニック発作』などの不安障害=精神病“ではなかった”と言う事実。太古の狩猟採集時代までさかのぼり、当時の生活と脳と精神状態を紐解きながら、現在の人間の脳と精神状態を状態を比較して、『何故うつや精神不安を引き起こすのか?』を深く掘り下げて行く内容です。

 極端な事を言うと、読むのが面倒なら本文をすっ飛ばして、巻末の『重要な10の項目』だけを覚えておくだけでも充分価値はあります。伝えたい事はそこに集約されているので。

 本文は重要な部分を語る上での補強・肉付けみたいな役割で、特徴的なのは著者自身と共に『何故?』を考えて行くような文体だと言う事でしょうか。少なくとも『こうしなさい』『こうすべき』的な口調ではなくて、隣に立って一緒に考えてくれているような所はとても印象深かったです。