[著者:夏井睦/光文社]
従来の医療機関のやけど治療とは異なる、『湿潤療法』という治療法を確立した創始者である著者が、医療機関の変わらない従来医療の問題点と『湿潤療法』の有用性を独特の切り口で投げかける。
『やけどの手術と治療の話』ではあるのですが、それ以外にもやけど治療にほんの少しでも関わりのある事柄にあちこち話が飛んでいる。
結構専門的な話も多いので難解な部分もありましたが、そんな著者が“好き放題に書いている”と言われている様子が実に軽快で面白いです。
個人的には、医療機関の『間違っていると分かっていても変われない治療体質』に関して特に印象に残るものでした。