[著者:井川意高/幻冬舎]
獄中からシャバに戻って再びギャンブル依存を発揮する所から始まり、獄中生活の振り返り、社内での人間関係の闇と裏切りの連鎖に触れ、最後に厳格だった父の最期に触れた際に浮かんだ悔恨や幸せを語って締める。
一番印象に残ったのは、『井川家』が生み出した『大王製紙』の呪縛から解き放たれて自由を得た、と言った所でしょうか。あくまで本書に触れての個人的な解釈ですが。
ギャンブルに関しては、個人の金を個人で増やすも熔かすも自由なのでは? 以上でも以下でもなくて、他人がどうこう言う事でもないのかな。
そもそも勝ち負けとか金が増えるとか失うとかはどうでも良くて、ピリピリした勝負の中に常に身を置き続け、生を実感する事こそが著者の求めるものなのかも知れません。