[著者:岩井勇気/新潮社]
「これらが『事件』じゃないなら、『事件が起こる』とはどんな事なんだ?」
……と、思わず考え込んでしまうほど、個人的には“ちっちゃな事件の連発”のように見えていました。
もしかしたら、著者の中では『事件』の分類ではないのかも知れない。
大体のエピソードが、腹を抱えて笑うんじゃなくて、「フッ」と苦笑いしてしまうようなものでした。
良い意味で「取るに足らない」とか「くだらない」とか。
良い意味で、です(大事なことなので)。
他人にとって割とどうでもいいような事なのに、読み手を強烈に引き込むような語り口調。
凄く面白いなあ、と思いながら読みふけってました。
個人的に印象に残っているのが、
『中華ラーメンのスープを水筒に入れて持ち歩いてそこらで飲みまくる』
と言うエピソード。
ツボに入って、笑いが「フッ」から「ブフッ!」ってなってました。