アレコレ読みたい雑記

ジャンルを問わず書籍読んで感想書くブログ

むき出し

[著者:兼近大樹/文藝春秋]

 これって、まさか著者の実話とかじゃないよね?

 ……と思ってウィキペディアとか他者の感想とか調べてみたら、創作どころかかなりの『実体験』を元に構成されていると知って衝撃を受けました。

 読み終わってから色々分かったので、結構ショックを受けたと言うか。全部が全部『本当』ではないと思いますが、部分的に何度も読み返しては、自分でも良く説明できない深いため息をもらしてました。

 少年時代の主人公は、正直全く共感出来なくて。「なんでこんななんだろう?」って、ずっと否定ばかりしていた気がします。

 見方が変化したのは、留置所に入った主人公が過去の事を振り返った辺り。これまでと考え方が明確に変化して行く姿と感情が、とても印象に残りました。